検索AI「Perplexity」で世界の変化を感じた話
6月中旬ぐらいに、ソフトバンクがユーザ向けに検索AI「Perplexity」の有料版を1年間使えるキャンペーンを開始しました。
Perplexity Pro | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク (softbank.jp)
私自身最近はよく ChatGPT をはじめとした対話型AIを使う機会は増えていたのですが、有料版を使う機会は今までほとんど無く、また今までの対話型AIはちょっと古い情報の蓄積からテキストを生成していたのに対し、このAIは検索と組み合わさるため最新の質問にもすんなり答えられるのでは?という期待を胸に、使い始めてみることにしました。
結論としては「次世代の検索」となりうる可能性を秘めているサービスだなと感じましたので、布教も兼ねてよかったところを記事に起こしてみたいと思います。
ちなみにこのソフトバンクのキャンペーン、ソフトバンクユーザはもちろん、ソフトバンク系のMNOである Y!Mobile や LINEMO も対象ユーザになるようなので、これらの回線を使っている方は1年間タダで有料版が使えます。ぜひ使ってみてください。
検索機能
商品検索と比較
7月にあった Amazon のプライムデーでロボット掃除機を買ったのですが、これの商品選びに Perplexity を使いました。
Perplexity を開くと中央に早速テキスト入力欄がありますので、プロンプトを入力して矢印ボタンで検索 AI に問合せできます。
有料版を使っていれば、「Pro」のスイッチを有効にすることで有料版限定の機能(画像や動画を使った検索、AIエンジンの切り替えなど)が利用できます。
まずはロボット掃除機の比較項目を Perplexity に列挙してもらいます。
Perplexity に限らず、対話型 AI に問合せする時に具体的にどんなことを聞きたいのか分からないときは、その聴きたい内容自体を AI に引き出してもらうのは有効な手段とされています。出典は忘れましたが誰かが言ってた気がします()
すると以下のような感じで回答を出力してくれます。
このあたりは、そこらの対話型 AI でもやれそうなものですが、既に他の対話型 AI と違うところが見て取れるかと思います。
1つ目は「プロサーチ」。
こちらは有料版限定の機能で、プロンプトをもとに AI がどのように思考したり、検索したりしたかを教えてくれます。項目を開くと検索に使ったワードなども確認できます。
2つ目は「ソース」で、回答を生成するために使用したインターネット上のWebページなど、情報元を一覧表示してくれます。情報が正しいかを実際にソースを見て確認したり、逆に怪しいソースから情報を持ってきていないかを確認できます。
ここから、おそらく検索 AI の本領になりそうなところ。
予算を提示して AI に評価の高いロボット掃除機をピックアップしてもらい、 AI 自身に挙げてもらった比較項目を用いて表を作ってもらいます。他の対話型 AI と同様、Perplexity でも質問の回答に続けてさらに追加で AI に尋ねることができます。(Perplexity では「フォローアップ」と呼ばれているようです)
ピックアップしてもらった3機種は、調べた限り現行で販売中の機種で、今はもう廃盤となったものを引っ張ってきてはいなさそうです。ただ、2つ目に挙げてもらった機種は日本では発売されていない機種っぽいので、「日本で発売されている機種」など情報を足してもよかったかもしれません。
比較表がこれ。
さすがにすべての項目の検証は難しいですが、概ね各メーカーのスペックと一致していそうです。10項目も網羅してますし、ある程度単位も揃えらえているので分かりやすいですね。
これを見て、私は水拭き機能が唯一あり、バッテリー性能も良く、そして私がもともと Anker 製品をよく使っているため既存機器との親和性も高そうな Eufy を選びました。
こんな感じで、「これ欲しいけど製品どれ選んだらいいかわからないよ~」な状態でも、2プロンプトで自分に合う製品に辿り着けちゃうのが検索 AI の力だと思います。普通なら比較項目を調べて、各製品のメーカーページや販売ページを辿りながら調べていく必要があったんじゃないでしょうか。
また、 AI からの回答の中で分からないものがあれば、さらにフォローアップで分からないことを尋ねることもできます。
最新情報をもとにした回答
検索 AI というからには、検索で得られた最新の情報をもとにした回答を生成してほしいものということで、執筆時から遡って1週間以内の情報を引っ張り出してもらいます。
といっても最近私がやっていることで最新情報のあるものといったらブルアカくらいだったので、ブルアカの最新実装キャラクターの情報を貰ってみます。
ほぼほぼ 攻略 Wiki からの引き写しですが、最新の情報から回答を生成してくれていますね。
検索結果のファクトチェック
個人的にはこれがかなり有用な使い方だと思っています。検索 AI が生成した情報そのものが誤っていないかどうか、検索 AI 自身に調べさせます。
厳密に結果の正しさを求めるならちゃんと自身で検証するのがベストではありますが、時間が無かったりそもそも検証できるほどの知識を持っていなかったりする場合には、プロンプト一発で情報の正確さを調べてくれるためとても有用です。但しこの時も、使用したソースに問題が無いかを見ておく必要はありますね。
例えば「水回りのものに銅製品を使うとぬめりが付かない理由」を聞いて回答を生成してもらった後、「上記についてのファクトチェックをして」などと打てば、回答が科学的に正しいかどうかチェックしてくれます。
これは、フォローアップだけでなくWeb記事のURLを渡してファクトチェックさせるような使い方もできます。
画像を使用した検索
有料版でしか使えない機能ですが、画像を使用して検索することが可能です。私の場合、よくVRChatで撮影した写真がどのワールドで撮ったものかを忘れることがあるので、そういうのが聞けたらいいなと思ってましたが、さすがにちゃんと出してはくれませんでした…。
ただ、ChatGPT とかでよくある間違った情報を堂々と出すようなことはせず、「おそらくこれかな?」的なニュアンスで回答し、次にとるべき行動を提示してくれるのは Perplexity のいいところかなと。
まとめ
多分いいところはほかにもたくさんあるんだと思うんですけど、私が実際に使っていた範囲内では確かに検索の仕方が変わるインパクトを秘めていそうな印象がありました。実感としてもハルシネーション(AIが事実と異なる回答を生成すること)が少なく、もしあったとしても出典を確認したり、ファクトチェックをかけさせることで気づきやすいと感じました。
1年間しか使えないので、対話型AIを使いこなすためにも出来る限り使い倒してみてみようかなと思います。他にもおすすめの使い方があれば教えていただけたら嬉しいです。